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「不公平な内容の遺言を作ってもいいの?」

2023年03月04日

遺言を作成されるときに、特定の相続人に全て相続をさせたいという希望をお持ちの方もいらっしゃいます。 例えば、Aさんという方がいたとします。 Aさんの配偶者はすでに亡くなっており、お子さんは2人います。 Aさんは長女Bさんに遺産を全て相続させたい、長男Cには何も相続させないことを希望していました。 そこで、AさんはBさんに全部相続させるという公正証書遺言を作成しました。 このような「不公平な」遺言であったとしても、それ自体は有効です。 そのため基本的にはその遺言に基づき、財産が相続されることとなります。 ただCさんは自分の「遺留分」が侵害された、としてBさんに対して、遺留分侵害額請求を行うこ

「自分や親の相続に備えて家族で会議はしておいた方がいい??」

2023年03月03日

ここ数年、相続問題についての関心が高まっています。 それに伴い、ご自身の相続や親の相続について考えた時に、「家族」で話し合いをしておいた方が良いかどうか、悩まれる方も多いのではないでしょうか。 結論から言えば、家族で話し合いをしておくに越したことはないのですが、その前にご本人が意思をきちんと決めておくことも大切です。 まずはご本人が自分の財産をどうしたいのか、どう処分したいのか、どう相続されたいのかというのを決めてから、それをご家族と共有しておくことで、ご家族にもその意思が伝わり、スムーズな相続に繋がるかと思います。 ただご本人の希望を叶えるためには家族で話し合うだけではなく、遺言を作成

「遺言を書いても、将来考えが変わったらどうするの?」

2023年02月17日

遺言を作成される時には、将来考えが変わったらどうするのかということを気にされる方もいます。   遺言は一回書いておけば、亡くなるまで有効です(亡くなることで効果が生じます)。そのため何十年前に書いた遺言であろうと問題はありません。 ただ、遺言はご本人の遺言作成能力がある限り、何度でも書き直すことができます。 例えば長男に全部相続させるという遺言を書いた後で、長男と仲たがいしてしまったことから、その遺言を撤回して、長女に全部相続させる、という遺言を書くことも可能です。 また自筆証書遺言を作成していたとしても、それを公正証書遺言で撤回をするといったことも可能です。 このように、遺

「相続が始まったらやることは??」

2023年02月16日

ある方が亡くなると、相続が開始します。   この場合に、相続人の方がやらなくてはいけないことは多く存在しますが、今回は相続手続に限定して、やるべきことをお話しします。 (相続放棄などはしないことを前提にした手続です) まず、「相続人の確定」が必要になります。 これは亡くなった方の法定相続人が誰なのか、を確定させる作業です。 亡くなった方の、生まれてから亡くなるまでの戸籍を取り寄せて法定相続人を確定させます。 また「遺産の調査」も行う必要があります。金融機関などに連絡をして、相続開始時点での残高・評価証明書を発行を申請します。 亡くなった方が不動産を持っていた場合、全部事項証明書を取

「相続対策は何から始めたらいいの??」

2023年02月15日

相続対策と一口に言ってもいろいろあります。調べ始めると、それこそたくさんありますから、何から始めたらいいか分からないという方も多いのではないでしょうか? 相続対策を考える時には、まずは「何が起きてほしくないのか」ということを具体的に考えることをお勧めしています。 例えば、相続人に争ってほしくないと考えた場合、どのようなことで争いになると考えられるのかをイメージすることが大切です。 自宅不動産と預貯金があり、この不動産をめぐって争いになりそうということであれば、予め遺言を作成して不動産を相続する人を指定してしまうことも考えられます。   また相続人同士は争わなさそうだけれども、相続

「親族が認知症と診断されたので、今のうちに相続対策をしたい」

2023年02月14日

このような相談をいただくこともあります。 結論から言えば、認知症と診断されたあとに相続対策を行うことは、問題があります。 たしかに、認知症をり患したからと言って、判断能力が0になるわけではありません。 しかし法律行為としての相続対策を行う場合、その行為の内容や効果などについて、ご本人が全て把握した上で、ご本人の希望に基づき行う必要があります。 このような条件を満たさない場合も多々ありますので、あとから問題が生じてしまうということがあります。 例えば、その方が亡くなったあとで、別な相続人から相続対策として行ったことが無効だ!などと争われることがあります。 このような事態を防ぐためにも、相続

どういう場合に相続トラブルが起きるの?

2022年08月25日

「相続トラブル」という言葉がここ数年よく使われます。「争続」などと揶揄されることもありますよね。 では、実際に相続トラブルはどのような場合に起きるのでしょうか? ご相談が多い事例を紹介します。   ・遺産の分け方について意見がまとまらない 遺産に不動産と預貯金がある場合、ある方は不動産を残しておきたい、ある方は不動産を売った現金をもらいたいというように意見が分かれてしまうことがあります。この場合、他の遺産で調整ができればいいのですが、難しいことがあります。   例えば価値が5000万円の不動産と1000万円の預貯金のみ、相続人は子ども2名というような場合で考えてみます。 一人当たりの相続分は3

遺言を作っておいた方が良い人は、どんな人??

2022年08月11日

このコラムでは遺言を作っておくことが、どれほど大切かについて、お話をしてきました。 今回は、特に遺言を作成しておいた方が良い方について、事例を交えて取り上げてみたいと思います(以前もこのテーマでコラムを作成しましたが、情報をアップデートしてみました)。 ご確認ください!   ・再婚しており、前の配偶者との間にも子どもがいる方 → 現在の配偶者、その方との子どもと、前の配偶者の子どもで話し合いができず、トラブルになるケースが多くみられます。 → トラブル防止の観点から遺言作成をお勧めしています。     ・ご自身にはお子さんはおらず、配偶者ときょうだいがいるという方 → 相続発生後、配偶者、ごき

一人の相続人に、遺産分割の手続きを任せてしまって大丈夫?

2022年08月08日

遺産分割を行う場合、相続人の中のうち一人が手続をすべてやることを申し出る、ということもあります。 その方の指示に従って、書類を書いたり、印鑑を押したり、印鑑登録証明書を預けたりなどして進める、という方もいらっしゃいます。 これは、実は危険が伴う行為です。 遺産分割においては、まずは誰が、何を、どれだけ受け取るのかというのを決めておくことが大切です。それが決まってから、それに基づいて分配をするというのが基本的な流れです。     このような手順を踏まず、とりあえず預金を下ろしてしまう、不動産の名義を特定の方に変更してしまう、という方もいらっしゃいます。     この場合、あとから分け方を決

遺言を作るには何から始めればいいの?

2022年08月05日

「遺言を作る」 これだけで身構えてしまったり、億劫になってしまうのではないでしょうか? このコラムでは、遺言を作っておくメリットをお話してきました。ただ、どうしても動こうとすると一歩目が動き出せない、という方もいらっしゃると思います。     そのような場合、簡単なことから始めることをお勧めします。   ・ご自身の財産を書き出してみてください  金額も何となく、でよいので、書き出してみることが大切です。  「財産なんかないよ!」とおっしゃる方も多いのですが、預金、不動産、株式などがすべて「財産」です。これを書き出してみて、ご自身の財産がどれくらいあるのか、そのバランスなどを確認してください →

帰省時期の後には、相続のご相談をいただくことが増えます

2022年08月03日

新型コロナウィルス感染症流行に伴い、なかなか帰省ができないという方も多いのではないでしょうか。両親と何年も顔を合わせていない、という方もいらっしゃると思います。     この帰省シーズン後には「相続」に関するご相談をいただくことが増えます。 電話などで、ご両親の様子が以前と違うであるとか、認知症かもしれないと感じたことなどを理由として、相続対策が不安になった、とおっしゃる方もいらっしゃいます。     このコラムでも何度か取り上げましたが、病気・事故などの影響で判断能力が失われてしまった場合、相続対策をすることもできなくなってしまいます。 早めの対策が大事になりますが、なかなかご本人が決心でき

トラブルが起きていない場合でも弁護士に相談する必要はあるの?

2022年07月24日

「遺産分割協議書には書いてないんですが、こういった約束があったんです」     このようなご相談をいただくことが、たまにあります。 例えば、相続人の一人に全て相続をさせる、という遺産分割協議書を作り、その相続人から自分の取り分をもらうという合意をした、というご相談もあります。   よくあるトラブルが、この約束どおりに取り分がもらえないということです。そんな約束をした覚えはない、などと言われてしまったりすることもあります。     このようなケースで、話し合いで解決がつかない場合には、調停や訴訟で解決することが考えられますが、時間がかかりますし、合意の存在が証明できないということも考えられます。