高齢者の暮らしの安心を実現。ホームロイヤーパートナー弁護士

高齢者の暮らしのご相談なら、横浜市上大岡の法律事務所、港南アール法律事務所にご相談ください

港南アール法律事務所

暮らしの安心をサポート あなたのホームロイヤーパートナー

ご相談予約はこちら

コラム

遺言があれば防ぐことができたトラブルは多くあります

2020年09月22日

 ここ最近のコラムでは、遺言の作成や自筆証書遺言の保管制度を紹介してきました。
今回のコラムでは、遺言が存在しなかったことで起きてしまったトラブル、逆に言えば遺言があれば発生を防ぐことが出来たトラブルについて、ご紹介します。
①再婚相手と先妻の子の間でトラブルが起きてしまったケース
 AさんはBさんと結婚し、子どもCさんをもうけました。その後、AさんはBさんと20年ほど連れ添った後、離婚し、Dさんと結婚しました。Dさんとの間に子どもはいません。
 Aさんは自分名義のマンションを持っており、そこにDさんと暮らしていました。Aさんが亡くなったあと、CさんとDさんで遺産分割協議をすることになりましたが、離婚の経緯もあり、そもそも話し合いは出来ず、調停でも話し合いはまとまりませんでした。
 結果、裁判所は審判をせざるを得ず、CさんもDさんも納得出来ない内容での遺産分割がなされました。
②子ども同士の間でトラブルが起きたケース
 EさんはFさんと結婚し、子ども Gさん、Hさんをもうけました。その後、Fさんが亡くなったので、Gさん夫婦はEさんと同居をして面倒を見ていました。Gさん夫婦は長年に渡りEさんの介護をした結果、Eさんは最後まで自宅で過ごすことができました。
 Eさんが亡くなった後、Hさんと遺産分割協議をしましたが、Gさん達夫婦が行っていた介護について、Gさん達とHさんの考えの違いから話し合いが出来ず、遺産分割調停も最終的にはまとまりませんでした。
 結果、裁判所の提案に基づいてEさんが持っていた自宅を処分することになりましたが、GさんとHさんのわだかまりは解けず、縁が切れてしまいました。
 上記2つの事例は、実際の事例をいくつか組み合わせたものです。
 ここで、①、②のどちらの事例も先々を見据えて遺言を作成してればトラブルの発生は防ぐことが出来たと言えます。
 たしかに一般の方からすれば、遺言を作成することは億劫ですし、費用がかかることを気にされるかもしれません。
 でも、上記のように話し合いがまとまらないで、家庭裁判所での審判手続まで行ってしまうと、相続人が負担する弁護士費用は遺言作成にかかる費用の何倍にも及びます。
 このような「遺言を作成しておけば防げた」と思われるトラブルは、ご相談を受けているととても多いと感じます。
 ご家族に苦労をかけないためにも、またご自身のトラブルを防ぐためにも、遺言作成を前向きにご検討されることをお勧めします。
当事務所では、遺言作成については2回目まで、遺産分割・後見については、初回1時間無料相談を実施しております。
お問い合わせは、こちらから