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コラム

配偶者居住権ってなに?②

2020年10月09日

今回は、配偶者居住権が利用できるようになったことで、今までと何が変わったのか、をお話していきたいと思います。

 

今までは遺言や遺産分割で、「ご自宅」を分ける方法としては、
①ご自宅を売却して売却代金を誰かが取得する、又は相続人の方々で分配する、
②ご自宅を相続人の誰かに取得してもらう、

という2つの方法がメインでした。

 

このうち①の方法はシンプルで争いにもなりづらいですが、ご自宅に住み続けたい相続人がいらっしゃる場合には適しません。

そのため、②の方法をとることが多いのですが、主な遺産がご自宅の不動産だけだった場合には、ご自宅を取得した相続人とそのほかの相続人との間では、不平等感が生じてしまいます。

 

そこでご自宅を取得した相続人がほかの相続人に対して、法定相続分などに応じた金銭(代償金と言います)を支払うことで調整する解決方法もあります。

しかし、ご自宅を取得したい方にその代償金を払える資力がない場合には、この方法も選択することが難しくなります。

 

このような場合の1つの解決策として、ご自宅に住み続ける権利とご自宅を所有する権利を分けて評価するという配偶者居住権の制度が創設されました。
たとえば相続人が配偶者とお子さん1人の合計2人で、遺産はご自宅のみ(評価は5000万円)のケースです。
配偶者の方に配偶者居住権(2500万円)、お子さんには、配偶者居住権という負担がついた所有権(2500万円)を分割することにより、配偶者はご自宅に住み続けることができる一方で、お子様もご自宅の所有権を取得することができます。
これにより、それぞれ平等に分割することができるようになります。
そのため遺言作成や遺産分割の段階で1つの解決方法として活用されることが期待されています。
しかし配偶者居住権を利用した場合のリスクや居住権の評価方法、手続などは難しい面もあります。
そのため、まずは弁護士にご相談されることをお勧めします。
当事務所では、遺言作成については2回目まで、遺産分割・後見については、初回1時間無料相談を実施しております。
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