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後見人には誰がなるの??

2020年05月24日

後見人になるために特別な資格は必要ありません。 (民法847条の「欠格事由」に該当してしまうと、後見人などにはなれませんが、これは未成年者、破産者など限定されています)。 そのため、ご親族の後見人になどに就任することも可能です。 ただ法定後見の場合、後見人に誰を選ぶかは裁判所の判断によるので、後見人への就任を希望した方が必ずしも後見人に選ばれるとは限りません。 たとえば財産の種類が多い場合や賃料収入などがある場合など、財産管理が複雑なケースでは、弁護士などの専門家が選任される方が可能性が高いと言えます。 また、親族同士でトラブルが生じてしまっているような場合にも、同様です。 誰が後見人

後見人へ支払う「費用」はいくらくらいかかるの?

2020年05月15日

後見制度の利用を考えたときに、気になることの1つとして後見人に支払う報酬がどれくらいかかるか、ということだと思います。 法定後見の場合は、後見制度を利用されている方の財産の状況や後見人が行った1年間の業務の内容に応じて裁判所が報酬の金額を決定します。 任意後見の場合は、ご本人と後見人になる予定の方との合意で報酬の金額を決めることができます。そのためご本人の将来の収入や預貯金など財産の見通しを立てた上で報酬を決めることができます。 また任意後見の場合、基本の報酬を無報酬とすることもできます。ただしその場合でも、任意後見監督人に対しては、裁判所が定める報酬を支払う必要はあります。 このよう

任意後見契約をした後は、どのようにすればいいの?

2020年05月11日

先日、任意後見契約についてご紹介をしました。 今回は、任意後見契約をした後のことについて、お話ししたいと思います。 契約をした後、認知症などご自身での財産管理が難しくなったときには、裁判所に対して、任意後見人の監督をする人物を選任の申立てを行います。 裁判所は、この申し立てを受けて任意後見監督人を選任します。 任意後見監督人というのは、ご自身がお願いした後見人が適切にご自身の財産を管理しているか第三者の立場から監督する人物です。任意後見監督人が裁判所によって選任されて初めて任意後見人は、後見人としての業務を行うことができるようになります。 裁判所への申し立ては、ご本人やご本人の配偶者、お

法定相続情報証明制度を活用しましょう!

2020年04月29日

   2017年5月29日から始まった「法定相続情報証明制度」というものがあります。  相続手続の際、亡くなった方の「生まれてから亡くなるまでの戸籍」とその方の法定相続人出あることを証明する戸籍謄本などを毎回提出する必要がありました。  この法定相続情報証明制度が始まったことで、法務局に上記の戸籍謄本類と相続人・相続関係を一覧にした図(法定相続情報一覧図)を提出することで、登記官が一覧図に認証文を付した「法定相続情報一覧図の写し」を無料で交付してもらうことができるようになりました。  この法定相続情報一覧図の写しを利用することで、相続登記や金融機関での相続手続きの際に、毎回戸籍謄本の束を

後見制度について知りたい!

2020年04月20日

最近、このコラムでは、「財産を引き継ぐ」ということを中心にお話をしてきました。 しかし認知症などでご自身の財産の管理が難しくなったときの対策を知りたい方にもお役に立てるように、後見制度についても、改めてお話していきたいと思います。 後見制度のお話をすると、後見人は自分で選べるの?というご質問をいただくことがよくあります。 法定後見制度を利用する場合、後見人(保佐人・補助人)に誰を選任するかは、裁判所が決めることになります。そのため、必ずしもご本人やご家族が希望される方が選任されるわけではありません。 そのため、ご本人の判断能力が低下してからでは、ご本人の希望する方に財産を管理しても

公正証書遺言は、本人が亡くなった後でも探すことができる??

2020年04月13日

せっかく公正証書遺言を作っても、見つけてもらえなかったらどうしよう!?と不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。 公正証書遺言は、平成元年以降に作成されたものは、全国の公証役場で検索してもらうことができます(日本公証人連合会が全国的に、公正証書遺言を作成した公証役場名、公証人名、遺言者名、作成年月日等をコンピューターで管理しています)。 もっとも、遺言の検索は、遺言を作成された方が亡くなるまでは、作成されたご本人しかできません。 そのため遺言の効力が発生するまで(作成された方がお亡くなりになるまで)は、遺言を作成しているかどうかは、作成時の証人を除いて、他の方に知られることはあり

自筆証書遺言の保管について

2020年04月06日

今年の7月10日からご自身で書いた遺言を、法務局が保管してくれる制度、「自筆証書遺言保管制度」が始まります。 この制度が始まった後でも、遺言をご自宅で保管することは可能です。 しかし上記保管制度を利用されずにご自宅で保管されていた場合には、家庭裁判所での「検認」という手続きをとる必要があります。 家庭裁判所での検認は、裁判官の前で遺言を確認し、内容を裁判所において記録する制度です。ただ、この手続きは予約制のため、裁判所に申し込みをしてから実施まで、1ヶ月近く待たなければならないこともあります。 そのため、まずは公正証書ではなくご自身で遺言を書こうと思われている方は、万が一の時にスムー

エンディングノートの書き方 ~まとめ~

2020年03月27日

エンディングノートの有用性については、このコラムでも何回か取り上げてきました。 また、書き方についても折に触れて紹介してきましたが、今回はエンディングノートの書き方や書く際の注意点をまとめてみました。 <財産関係> ①    預貯金や株、投資信託をお持ちの方は、金融機関名や証券会社名と支店名まで書いておきましょう。   ※暗証番号や取引用パスワードまでは記載する必要はありません。 ②    契約されている医療保険や生命保険についても保険会社名や連絡先などを書いておきましょう。担当者の方のお名前を書いておくとよいでしょう。 ③    ご自宅以外にも不動産をお持ちの場合は、その物件の住所だけで

遺言は封をする必要があるの?

2020年03月23日

「遺言」と言われると封に入った状態のものを思い浮かべるかもしれません。 しかし遺言は、封がしていないと(封筒に入っていないと)無効というわけではありません。 封のしてある遺言は、裁判所で開封の手続きをとらなければなりません。 裁判所で遺言の確認を行う手続きを「検認」といいます。 検認は、予約制なので、裁判所に申し込みをしてから1ヶ月近く待たなければならないこともあります。 封がしてある遺言だとその間、内容がわからないのでご家族は不安な時間を過ごすことにもなります。 このように考えると封をしないほうが良いと思われるかもしれません。 しかしそうすうると、遺言自体が遺言者以外に書き換えられて

自分で遺言を書いてみたい!

2020年03月15日

遺言を書くには色々な形式を守らなければならない、と聞いたことはありますか? 民法という法律では、自分で遺言を作成する場合のルールが、細かく定められています。 まず、自筆証書遺言は基本的に全て直筆で書かなければなりません。 最近の改正で、財産に関する一覧表の部分は、パソコンで作成して印刷したものや通帳のコピーなどでも構わない、と言うことになりました。ただし、その全てのページにご自身で署名と捺印をすることが必要になっていますので、気を付けてください。 また遺言を作成した日付も書いておく必要があります。 これも有名な話ですが、日付を「〇年○月吉日」と書いた自筆証書遺言が、裁判で無効になってしま

遺言に関する法律、どこがかわったの?①

2020年03月02日

遺言に関する法律が変わったらしい、と聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。   今回改正があったのは、遺言の種類のうち、自筆証書遺言に関する条文です。 自筆証書遺言と言うと難しく聞こえるかもしれませんが、要するに自分1人で作れる遺言のことです。   遺言にはいくつか種類があり、よく利用されるのは自筆証書遺言と公正証書遺言です。 自筆証書遺言が自分だけで作れる遺言であるのに対して、公正証書遺言は、公証役場での手続きが必要です。 これだけ見ると公正証書遺言を作るのは大変なのではないか、と思われるかもしれません。   ですが公正証書遺言は、内容さえご自身で決め

万が一のときに財産を引き継いでくれる人は誰?

2020年02月28日

ご自身に万が一のことがあった場合、相続人になる人は法律で決まっています。法律上相続人になる人以外に財産を引き継いでもらいたい場合には、遺言を準備しておかないと、基本的に引き継いでもらえません。 よくあるご相談は、ご自身にはお子様はいないが、近所に住んでいる甥っ子さんや姪っ子さんが、自分の面倒をよく見てくれているので、その子に遺産を相続させたい、というご相談です。 甥っ子や姪っ子さんは、ご兄弟がご自身よりも先に亡くなられていた場合には、相続人になりますが、ご兄弟がご健在の場合は、相続人になりません。 ご自身に万が一のことがあった時に、確実に甥っ子さんや姪っ子さんに相続してもらいたいと考える