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「相続の時の使途不明金問題ってなに?③」

2023年11月15日

相続の時に使途不明金問題が起きてしまった場合、遺産分割協議にも影響をすることをお話ししました。 では、実際にそのような問題が起きないように、または起きてしまった場合にはどのように対処すればよいのでしょうか?   <生前からできること> まず、家族とは言え通帳を管理する以上、管理について書面を取り交わしておきましょう。特に、ご本人からある程度自由に使ってよい、ということを言われていたのであれば、そのことについての書面も取り交わしておきましょう。 その上で、使途については記録をしておき、出納帳などをつけておくことが考えられます。 またご本人が認知症になってしまった場合などに備えて、任意

「相続の時の使途不明金問題ってなに?②」

2023年11月10日

前回に引き続き、相続の時の使途不明金問題についてお話しします。  被相続人が亡くなったあと、生前の預貯金の使途について、相続人間でトラブルが起きてしまったケースを想定します。   次のようなケースです。 ・被相続人Aさん(相続人は長男Bさん、長女Cさんのみ) ・長女Cさんが同居し、預貯金を管理。  ・Aさんが亡くなったあと、長男BさんがAさんの預貯金通帳を見て、亡くなる数年前の預貯金の使途について、疑念が生じた。   この場合、BさんとCさんとの間で生前の預貯金の使途について争いが生じてしまうと、遺産分割協議に入ることができない場合があります。   遺産分

「相続の時の使途不明金問題ってなに?①」

2023年11月09日

このコラムでも何回か取り上げてきましたが、相続のご相談をいただく際に、「使途不明金問題」についてもご相談をいただくことが増えています。 そこで今回から改めて、相続時の使途不明金問題について取り上げていきます。   まず、相続時の使途不明金については、法律上の用語ではないので、明確な定義はありません。 一般的には、「被相続人の預貯金について、生前に行われた、理由が分からない引き出し・送金」を指すことが多いかと思われます。   例えば、次のようなケースです。 Aさんが亡くなったあと、Aさんの相続人BさんがAさんの預金通帳を確認しました。すると、Aさんが亡くなる数年前から

「遺言はどの方法で作成しておけばよいの?③」

2023年11月05日

自筆証書遺言、公正証書遺言とお話をしてきましたが、今回はどの方法で遺言を作成すればよいのか、についてお話しします。   結論から言えば、遺言を作成する時点で相続トラブルが発生する可能性が高そうであれば、公正証書遺言を作成することをお勧めします。   相続トラブルが発生する可能性が高いケースというのは、このコラムでも何度かお伝えをしていますが、簡単に言えば ・相続人同士の仲が悪い ・遺産の大半を不動産が占めており、そこに相続人の一人が住んでいる ・お金の管理を相続人の一人に任せている   場合などが挙げられます。   相続トラブルが生じるようなケー

「遺言はどの方法で作成しておけばよいの?②」

2023年11月01日

前回は自筆証書遺言について説明をしましたが、今回は公正証書遺言についてお話しします。   公正証書遺言は、簡単に言ってしまえば、公証人と証人2名の目の前で遺言の内容を伝え、公証人がそれを文書にしたものを遺言者・証人に読み聞かせ(または閲覧させ)、内容に間違いがないことを確認した上で公正証書として作成するものです。   この公正証書遺言ですが、事前に遺言の内容を公証役場とやり取りをして、当日は形式が整ったものを確認・読み聞かせを行うという形で作成しており、初めて公証役場に訪れたその日のうちに、1から作り上げて作成をする、という運用を行っているところは少ないのではないかと思

「遺言はどの方法で作成しておけばよいの??①」

2023年10月25日

前回まで遺言を作成しておいた方がよい人についてお話をしました。 では、遺言を作成するにしてもどのように作成すればよいのでしょうか??   まず、遺言は要式行為とされており、法律に定められた形式に則って作成する必要があります。 そのため録音や録画データ、パソコンのワープロソフトで作って打ち出したものなどは、遺言としては認められません(2023年10月現在)。   そのため、一般的なものとしては「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」が挙げられます。   自筆証書遺言は全文を自分で書き、日付氏名を自書し、押印をする必要があります。この要件を欠いてしまうと、無効になるお

「こんな人は遺言を作っておいた方がいい? ③」

2023年09月26日

今回も遺言を作成しておいた方が良い方についてお話しします。   <のこされた家族に負担をかけたくない> 前回まで、ご自身の財産を一覧化しておくメリットをお話してきました。もちろん、これ以外にもメリットはたくさんあります。   まず遺言がない場合、相続人全員で遺産分割協議書を作成する必要があります。それか各金融機関が指定する書類に全員で署名捺印し、印鑑証明書を全員分準備するよう求められることがほとんどです。 このような手続は、初めて相続手続きをされる方にはとてもハードルが高いと言えます。 また相続人の中に海外赴任中の方がいたり、仕事や育児、介護で忙しくなかなか時間が取

「こんな人は遺言を作っておいた方がいい? ②」

2023年09月25日

前回に引き続き、遺言を作成しておくことをお勧めする場合をお伝えします!     <家族に自分の財産について話をされていない方> ご家族とは言え、自分の財産についてお話をするのは気が進まない、という方もいらっしゃいます。 では、その方が突然亡くなってしまった場合、ご家族は、どこの銀行にどれだけの預貯金や株式などをがあるか、どのように調べればよいのでしょうか?? 特にご家族の生活費や施設利用料などを支払っていた口座すらも分からない、となってしまうと、手続きを進めるのにも支障を来たしてしまいます。 以前はご自宅に届く郵便物から、どこの銀行や証券会社などにご資産をお持ちかを、あ

「こんな人は遺言を作っておいた方がいい? ①」

2023年09月22日

「終活」という言葉が一般的になり、相続対策に関心がある方が非常に増えたという印象を受けています。 その反面、やはり自分や自分の親には関係ないと思っている方も多いのではないでしょうか?   今回はこれまでとまた視点を変えて、遺言を作成しておくことをお勧めする場合をお伝えします。 ご参考にしていただけると幸いです。   <資産が「複数種類」ある方> 資産なんてないよ、と思われる方も多いかもしれません。 ですが、ご自身の財産を見直していただくと、   ・メインバンク以外にもいくつかの金融機関に口座を持っている ・自宅が持ち家である ・退職金を受け取り、その一部を投

「後見制度を利用するのは不安なんだけれど・・・③」

2023年09月14日

前回に引き続き、後見制度を利用する場合に、良くいただくご質問についてお話しします。     <後見人には費用はどれくらいかかるの?> 第三者の専門職が後見人などに就任した場合、毎年いくらくらいかかるのか、というのは気になるところだと思います。 この報酬の金額ですが、法定後見の場合には決めるのは家庭裁判所です。 まず、後見人は必ず毎年1回は裁判所に対して、1年間の業務内容と収支、財産の状況などを報告します。 裁判所はこの報告をもとに、後見人の業務量やご本人の財産状況(収支や持っている財産)に応じて後見人の報酬を決めます。   このように報酬を決める際、ご本人の財

「後見制度を利用するのは不安なんだけれど・・・②」

2023年09月13日

前回に引き続き、後見制度の利用について、良くご質問を受ける点をお伝えします。   <後見人には誰が選ばれるの?> 後見制度を利用する際に気になるのが、誰が後見人に選ばれるのか?という点です。 まず、原則として誰を後見人に選ぶのかは、家庭裁判所が決めるとされており、そのこと自体には不服の申し立てができません。 これだけ聞くと、全く見ず知らずの第三者が選ばれてしまうのではないかと不安になると思います。   しかし、実際の運用では、家庭裁判所にはいろいろな事情を説明し、後見人の候補者を挙げることもできます。 例えば、親族を候補者に挙げることもできますし、自分が信頼できる弁

「後見制度を利用するのは不安なんだけれど・・・①」

2023年09月05日

後見制度に関するご相談を受ける中で、「後見制度を利用するのは何となく不安」という声を良く伺います。 ニュースなどで後見制度の悪い側面を見てしまっていることも原因かと思われますが、後見制度についてよく分からないということも一因にあるのではないでしょうか。   そこで今回から何回か渡り、後見制度についてよくご質問いただく点についてお話していきます。   <本人のお金は適切に管理してもらえるの??> ご相談に訪れるみなさんが一番心配される点と言っても過言ではないかもしれません。  まず後見人は広い代理権を有し、ご本人の財産を管理します。 もっとも、この財産の管理については裁判所