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コラム

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「夫の甥姪がどこにいるか分からない…」子供のいない夫婦の相続で直面した難題を解決した方法 解決事例より⑥

2025年08月04日

この記事のポイント 「親族に連絡するなんて、考えただけで気が重くて…」 長年連れ添ったご主人を亡くし、深い悲しみの中にいるAさん。お子さんがいらっしゃらなかったため、相続人はAさんとご主人の兄弟になることは理解されていました。 しかし、いざ手続きを進めようとすると、思わぬ問題が浮上したのです。 依頼者の状況 問題点の整理 直面した課題 相続人の特定と所在確認の困難さ子供がいない夫婦の相続では、ご両親がすでに亡くなっている場合には配偶者と被相続人の兄弟姉妹が相続人となります。しかし兄弟姉妹もすでに亡くなっている場合は、その子供(甥・姪)が代襲相続人となるため、相続関係が複雑になります...

「親の財産管理、このままで大丈夫?」相続トラブルを防ぐ備え方 解決事例より⑤

2025年08月01日

この記事のポイント ・親族による財産管理の「使い込み疑惑」を事前に防止・ 財産管理契約と任意後見契約で将来の認知症リスクにも対応・ 公正証書遺言で相続トラブルも未然に防止 高齢になると、銀行での手続きや、財産の管理が大変になってきます。多くの方が信頼できる家族に財産管理をお願いしていますが、「本当にこれで大丈夫なのか」という不安を抱えていらっしゃるのが現実です。 ご依頼者の状況 問題点の整理 現在の課題 将来への不安 解決への道筋 Step1:現状の整理と将来設計依頼者と長男から詳しくお話を伺い、現在の財産管理状況と将来への希望を確認しました。 Step2:最適な契約の組み合わせをご提案今回の...

「母の預金口座から勝手にお金が引き出されていた」訴訟と調停手続を利用することで完全解決 解決事例より④

2025年07月30日

この記事のポイント 「母が亡くなってから、預金通帳を見て愕然としました…」 依頼者は母親を亡くされ、相続手続きを進める中で使途不明金の問題が発覚しました。管理をしていた、きょうだいに説明を求めても、具体的な回答は得られず、「自分で使った」という曖昧な説明のみ。 多くのご家族が直面する、この深刻な問題について、実際の解決事例をご紹介します。 ご依頼者者の状況 問題点の整理 家族の信頼関係の破綻親の預金管理を任せていた姉が、説明を拒否。依頼者としては裏切られたという気持ちになってしまいました。 使途不明金の存在多額の現金が引き出されているにも関わらず、その使い道が全く不明。相続財産の把...

「相手は話を聞かない人だから…」諦めかけた遺産分割、弁護士が介入することで無事に解決 解決事例より③

2025年07月28日

この記事のポイント 「弁護士に頼むなんて大げさだと思っていました…」 依頼者はお父様を亡くされ、きょうだい間での遺産分割について話し合おうとしていました。ところが相手からは一方的に遺産分割協議書への署名を求められ、困り果てていらっしゃいました。 相続は法律の問題である前に「家族の問題」。だからこそ感情が絡んで解決が難しくなることも多いのです。 ご依頼者の状況 問題点の整理 遺産の全容が不明どの銀行にいくらの預貯金があるのか、不動産の正確な価値も分からない 一方的な要求「長男が全て相続するのが当然」という考えをお持ちで、依頼者だけでは話し合いにならない状態 手続きへの不安「本当に話し...

「親の預金を任されていただけなのに…」きょうだいから使い込みを疑われた相続問題~解決事例より②

2025年07月26日

この記事でわかること 「まさか私が疑われるなんて…」 親の介護や身の回りのお世話をしている中で、預金の管理を任されることは珍しいことではありません。しかし、親が亡くなった後に「使い込み」を疑われ、親族間の関係が一変してしまうケースがここ数年で急増しています。 多くのご家族が同じような辛い経験をされているのが現実です。 ご依頼者の状況 問題となった点 家族の信頼関係の破綻長年、母のお世話をしてきた依頼者が、突然「泥棒」扱いされ、精神的なショックが大きい 証拠の収集が困難5年以上前からの預金の使途を細かく説明する必要が発生 感情的な対立の激化法的な争いにより、家族関係の修復が困難な状況...

「話し合いすら拒絶された相続問題」調停手続きを通じて希望どおりの解決を実現~解決事例より①

2025年07月23日

今回から当事務所の解決事例を基にコラムを掲載していきます。同じような問題で悩まれている方の助けになれば幸いです。※ご依頼者からホームページなどに掲載をすることについて承諾をいただいた事例のみ掲載しております。また匿名化のため事案の一部を変えていますが、問題の本質・解決方法は同じです 遺産分割の話し合いに応じてもらえない! 依頼者はお母様を亡くされたことから、遺産分割について兄と話し合おうとしても全く応じてもらえない状況が続いていました。 相続は家族の問題だからこそ、時として感情的なもつれが解決を困難にしてしまいます。話し合いのテーブルにすら着いてもらえない—そんな状況に直面された方は、決して少...

突然の相続で慌てないための準備とは?知っておきたい相続リスク診断⑳

2025年07月21日

前回は架空の法律相談を基に、突然相続手続きをしなくてはいけなくなった方が気を付けるべきことについて触れました。今回は具体的に手続きをどのように進めていくのかを見ていきましょう。 手続きを進めるにあたって注意することは? 弁護士: お話をお聞きした中で、いくつか重要なポイントがありますので、ご説明しますね。 相談者: お願いします。 弁護士:まず、相続放棄は自分のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に行う必要があります。3カ月は長いと思われますが、調査などに時間がかかることを考えると出来る限り早く動く必要があります。 相談者: えっ、そんなに短い期間...

突然の相続で慌てないための準備とは?知っておきたい相続リスク診断⑲

2025年07月19日

今回は少し趣向を変えて、急な相続に直面してしまった場合にどのような対応をすべきか、気をつけなければいけないことは何かについて見ていきます。 当事務所の「相続リスク診断」は、問題が起こる前に潜在的な危険を見つけて対策する予防サービスです。 病気の早期発見と同じで、早めの対策がご家族の平和を守ります。 今回も架空のご相談者からの法律相談をベースに、相続リスクと対策をご紹介します。 ぜひご自身やご家族の状況と比べてみてください。 見えない相続の危険を見つける相続リスク診断 相談者 50代 男性 会社員 弁護士: 本日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございます。お父様のことでご相談が...

遺言書があっても安心できない?知っておきたい相続リスク診断⑱

2025年07月16日

前回、架空のご相談者との法律相談を見ていただきました。 夫婦間の遺言書だけでは解決できない相続トラブルのタネとは何でしょうか。 早速見ていきましょう。 遺言書の「その先」が見えていない危険 弁護士: お話を伺った限りでは、現在の遺言書には大きな問題があります。まず最も重要な点をお伝えします。 相談者: はい、お聞きします。 弁護士: 現在の遺言書では、最終的にお子さんたちへの財産の分け方について何も定められていません。つまり、最後に残った方が亡くなった時に、長男さんと長女さんの間で遺産分割協議が必要になります。 相談者: 遺産分割協議というのは、話し合い...

遺言書があっても安心できない?知っておきたい相続リスク診断⑰

2025年07月14日

「遺言書を書いたから大丈夫」と安心している方は多いのではないでしょうか。 しかし遺言書を作成しただけでは、実は十分な相続対策とは言えないケースがあります。特に夫婦でお互いに「全財産を配偶者に相続させる」という内容の遺言書を作成している場合、思わぬ落とし穴が待っている可能性があります。 当事務所の「相続リスク診断」は、問題が起こる前に潜在的な危険を見つけて対策する予防サービスです。病気の早期発見と同じで、早めの対策がご家族の平和を守ります。 今回も架空のご相談者からの法律相談をベースに、遺言書作成後に潜む相続リスクをご紹介します。ぜひご自身の状況と比べてみてください。 見えない相続の危険を見つけ...

大家さんが気を付ける相続問題とは? 知っておきたい相続リスク診断⑯

2025年07月12日

前回、架空のご相談者との法律相談を見ていただきました。複数の不動産がある場合の相続トラブルのタネとは何でしょうか。早速見ていきましょう。 不動産の評価格差による不平等感 弁護士: お話を伺った限りでは、複数の深刻な相続リスクが潜んでいると思われます。 まず、不動産の評価額に大きな差が生じるリスクです。自宅、実家、アパートでは立地や築年数、収益性が全く異なります。相続時にこれらを適正に評価すると、思わぬ格差が生まれる可能性があります。 相談者: 格差というのは? 弁護士: 例えば、アパートは収益物件として高く評価される一方、古い実家は建物部分の価値がほとん...

大家さんが気を付ける相続問題とは? 知っておきたい相続リスク診断⑮

2025年07月09日

「不動産は分けられないから相続が大変」そう思っている方も多いのではないでしょうか。 不動産の相続問題は、物件の数や種類によってさらに複雑になることがあります。 当事務所の「相続リスク診断」は、問題が起こる前に潜在的な危険を見つけて対策する予防サービスです。病気の早期発見と同じで、早めの対策がご家族の平和を守ります。 今回も架空の法律相談をベースに、不動産相続に潜むリスクと対策をご紹介します。ぜひご自身やご家族の状況と比べてみてください。 見えない相続の危険を見つける相続リスク診断 相談者 60代 男性  弁護士: 本日はご相談いただき、ありがとうございます。不動産の相続についてご心配...