「相続トラブルが起きるのはどんな家庭?」
2023年04月17日
相続トラブルが起きてしまうと、それが解決したとしても、その後も尾を引くことがあります。 そのため、相続トラブルはできる限り避けたい問題ではあります。 ただ相続トラブルでご相談に来られる方で、「まさか自分の家がこんなことになるとは思わなかった」とおっしゃられる方もたくさんいらっしゃいます。 そこで、今回は相続トラブルが起きるのはどんな家庭なのか、ということをお話しします。 まず家族内の関係がそもそも悪かったというご家庭ではトラブルが起きてしまうことがあります。 例えば父親と長男が仲が悪かった、母親と次女が絶縁関係というような場合、遺産分割協議の時点で感情的な軋轢が
「今からできる『生前対策』ってどんなことがあるの?②」
2023年04月14日
今回も今からできる生前対策についてお話をします。 今回は相続対策に目を向けてみたいと思います。 相続対策で考えられるのが「相続税対策」と「相続トラブル対策」が挙げられます。 相続税対策については話題に上ることも多く、漠然と相続税は高いものだという意識もあるかもしれません。 ただこのような場合に大切なのは、今の時点で相続が発生した場合には、どの程度相続税がかかるのかということを正確に把握しておくことだと考えます。 相続税対策を考える前に、まずはご自身が亡くなった場合に相続税がどれくらいかかるのかということを、税理士の先生に相談し、確認をしておくことをお勧めします。 次に相続トラブル対策ですが
「今からできる『生前対策』ってどんなことがあるの??①」
2023年04月07日
最近、生前対策について話題に上ることが多いように感じます。 生前対策というと、相続対策というように考えられる方も多くいらっしゃいますが、例えば突然の病気や事故によって、ご本人の意思確認ができなくなってしまった場合に備えておく、ということも含まれると考えます。 そんなことになってしまった場合に、ご家族や周りの方が慌てずに対応できるようにするためにも対策は重要です。 今回は、今からできる生前対策について、お話ししていきます。 まず、ご本人の意思確認ができなくなってしまった場合に困るのは、①預金の管理や契約、そして②医療行為についてです。 ①
「結局、遺言は作っておいた方がよいの??」
2023年04月03日
遺言作成の必要性については、以前からお伝えをしてきております。 ただ、最近、案件対応をさせていただく中で、遺言の有無によって残された人の負担が大きく変わってきてしまうことを実感しています。 そのため、今回も改めて遺言を残すメリットについてお話しします。 遺言を残す法律上のメリットはいろいろありますが、やはり何と言っても最大のメリットは、「自分の意思が尊重される」ということです。 遺言がある場合には、亡くなった方(被相続人)の意思に基づいて、遺産を分け、お墓を承継させ、それ以外の形見と言えるものの取り扱いなども決めることができます。 たしかに不公平な内容であれば、相続
「遺言は自分でも作れる??」
2023年04月02日
遺言を作りたいと思っているけど、あまりお金はかけたくないという方も多いのではないでしょうか。 まず、遺言はご自身だけでも作ることができます。 自筆証書遺言と言って、全文を自分で書き、日付、氏名を書いたうえで押印をすれば遺言は完成します。 (なお、相続財産の目録を添付する場合には、その目録自体は自書でなくともよいとされています。ただ、その目録部分には全頁、署名と押印が必要になります)。 ただ自筆証書遺言は法律上の要件を満たさない場合には、無効となってしまう可能性もあります。その有効・無効をご自身だけで判断するのも難しいと言えます。 また形式的な要件を満たしたとしても、遺言の中の言葉に解釈が分
遺産分割に関する新しいルールが導入されました(2023年4月1日より施行)
2023年04月01日
2023年4月1日より、遺産分割に関して次のようなルールが導入されました。 相続開始(被相続人の死亡)時から10年を経過した後にする遺産分割は、具体的相続分ではなく、法定相続分(又は指定相続分)による。(新民法904の3) これはある方が亡くなり、相続が開始した後10年が経過したのちにする遺産分割においては、原則として特別受益や寄与分を考慮した具体的相続分が主張できなくなり、法定相続分もしくは遺言によって定められた相続分によって画一的に遺産分割がされるということを示しています(ただし、法定相続人全員が合意した場合には除きます) これは遺産分割を早期に行うことが目的の
「うちは子どもがいないけれど、何か準備する必要はあるの?? 3」
2023年03月30日
お子さんがいらっしゃらない高齢者ご夫婦がしておくべき対策について、前回は「認知症や病気などにより財産が管理できなくなってしまった時」のことについてお話ししました。 今回は「相続が発生した時」のことについてお話しします。 <遺言書の作成> Aさんという方が亡くなりました。 Aさんの妻BさんはAさんの預金を相続しようと思って、Aさんの相続人を確認しました。Aさんにはきょうだいが3人いて、兄のCさんは認知症を患っていて、施設で生活をされていることが分かりました。また妹のDさんはすでに亡くなっていて、Dさんにはお子さんが2名いることが分かりました。 この場合、Cさんが認知症の影響で判断能
「自分が生きている間に、『相続放棄』をしてほしい人がいる」
2023年03月13日
ご自身が生きている間に、推定相続人に「自分の相続について相続放棄をしてほしい」と希望される方がいます。 次のような場合です。 Aさんには長男、長女がいます。Aさんは長女に全てを相続させたいと思っているので、長男には予めAさんの相続について、相続放棄をしてほしいと希望しています。 まず、被相続人が生きている間に、予め相続放棄をすること自体ができません。 またご長男に、Aさんが亡くなった場合には相続放棄をする旨の合意書を書いてもらっても、法的な効力は生じません。 そのため、Aさんとしてご長女に全ての遺産を相続させたい、という希望をお持ちの場合には、遺言の作成をすることが考えられ
「連絡がつかない・できない相続人がいる場合はどうすればいいの?」
2023年03月09日
相続が開始されたあと、相続人を調べている中で、「連絡がつかない・できない相続人の方がいた」という場合があります。 例えばAさんが亡くなり、その相続人がお子さんであるBさん、Cさん、Dさんだったとします。 Bさんが相続手続を進めようとしたところ、Cさんの住所が分からず、電話番号も分からないという事態が生じました。 この場合、まずはAさんが生まれてから亡くなるまでの戸籍を取り寄せ、相続人を確定します。そして、その相続人の方の戸籍の附票を取得することで、住所を調べることができます。 この手続きは、Aさんの「相続人」の立場で、相続手続を行うためであれば行うことは可能です。ただ、戸籍
「デジタル遺産ってなに?? 何が問題になるの??」
2023年03月08日
デジタル遺産とは、なんでしょうか?? 法律上の定義があるわけではないのですが、一般的にじゃインターネット上で管理されている財産やデジタル形式で保管されている遺産などとされることが多いです。 最近は、銀行口座でも紙媒体の通帳を発行しないことも増えてきました。株式も、取引報告書などを電子交付する場合も増えています。 今までは、紙の通帳や証券会社から送られてくる書類などを見て、遺産の存在に気が付く、ということが多くありました。 ところが、手続きが全てインターネット上で完結しているような場合には、遺族はそもそも「デジタル遺産」の存在に気が付かないこともあります。 例えば、亡くなった
「うちは子どもがいないけれど、何か準備する必要はあるの?? 2」
2023年03月07日
お子さんがいらっしゃらない高齢者ご夫婦がしておくべき対策についてお話をしましたが、今回はその具体的な対策についてお話しします 対策しなくてはいけない事態は、「認知症や病気などにより財産が管理できなくなってしまった時」と「相続が発生した時」の二つです。 今回はそのうち、前者の対策として任意後見契約についてお話をします。 <任意後見契約の締結> 例えば、AさんBさんというご夫婦がいたとします。BさんはAさんの年金と預金で生活をしていましたが、Aさんが認知症になり、判断能力がなくなってしまいました。 この場合、Aさんの施設入所のために預金を下ろそうと思っても、金融機関がAさんが認
「うちは子どもがいないけれど、何か準備する必要はあるの??」
2023年03月06日
ご夫婦だけの高齢者世帯の場合、特に気を付けなければいけないことがあります。 それは、今後の財産管理と相続です。 例えば次の事案を見てみましょう。 AさんBさんご夫妻。年齢はお互いに75歳。 ある日、Aさんの認知症が進んでしまい、施設に入る必要が出てきました。 BさんはAさんの施設入居のためにまとまった預金を下ろそうとしましたが、Aさんの意思が確認できないということで、金融機関から拒否されてしまいました。 またAさんには甥・姪がいるところ、Bさんはその甥・姪の連絡先すらも知りませんでした。 もし、Aさんが亡くなった場合、Bさんは遺産分割のためにその甥・姪と遺産分割