今回も「ご利用者・ご家族からのハラスメント」とその対策についてお話します。
現場でカスタマーハラスメントと思われる事態が生じたらどうすればいいかについてお話をします。
まず現場の方は速やかに責任者・事業所に報告を行うことが大切です。
被害を受けた場合にはなかなか言い出せない、ということもあるかと思いますが、次の被害を防ぐためにも報告を行いましょう。
事業所としては、職員の方からの報告を受けやすい体制を整えておくことも大切です。
報告を受けたら、まずは丁寧な聴き取りを行いましょう。
その際にはいつ、どこで、誰が、どのようなことをしたのか(されたのか)といったことを中心に確認をすることが大切です。
また、その場に第三者(例えば他の職員)が立ち会っていたのかなども確認をする必要があります。
その上で、事業所として対応を検討する必要があります。
職員からの聞き取りを行った上で、ご利用者・ご家族にも聞き取りをする必要が生じることもあります。
その場合にも、中立的な立場を意識し、丁寧な聴き取りを行うことが大切です。
例えば、ご利用者・ご家族から暴力があったという場合を想定します。
確認を行った結果、事実と認められる場合、今後そのようなことがないようにご利用者・ご家族に伝えることが必要です。
ご利用者・ご家族にも言い分はあるかもしれませんが、許されるもの・許されないことについて明確に伝えることは大切です。
また事業所内においても、職員の方がこのような被害に遭わないような対策を検討することも必要です。
なお、場合によってはご利用者自身の認知症や障がいなどが影響している可能性もあります。だからと言って、職員の方が被害に遭うことを放置・見過ごすことは、事業所として問題がある対応と言わざるを得ません。
この場合でも、ご家族と協議し、対策を一緒に検討する必要があります。
カスタマーハラスメントと思われる事態が起きた場合には、速やかに事業所で共有し、事実関係の確認と対策を行うことが大切です。
これを放置し、職員の方に負担・被害が生じた場合には、事業所としての責任も問われます。
そのため、早期の対応・対策が必要です。
いずれにしても大事なのは、抱え込まないことです。
必要に応じて、外部の専門家である弁護士にご相談いただくこともご検討ください。
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