以前にも書いたことがありますが、年末年始やお盆の後には、「相続」、「後見」に関するご相談を多くいただきます。
帰省された際に、ご両親の様子が以前と変わっていた、認知症かもしれないと思った、相続対策が不安になった、ということで相談をされる方が多くいらっしゃいます。
新型コロナウィルス感染症の影響で、なかなかご実家に帰れないという方も多かったと思います。
久しぶりに会ったご両親に、次のようなことが見られた場合には、ご相談をすることをお勧めします。
日時が分からなくなっていた、以前できたことができなくなってしまった
年齢やご病気などの影響で、記憶力、認知能力の低下されている可能性があります。
気になる場合には、専門医による診察・診断を受けることが大切です。
実家に全く必要がないリフォームがされていた
高齢者の方を狙って、不要かつ高額な工事を行う悪質な業者も存在します。
ご両親自身が、工事に身に覚えがなかったり、または必要ないと思っていても断り切れずにやってしまった、というような場合には、再度同じような被害に遭う可能性があります
ありえないような好条件を謳う「投資」のパンフレットがあった
老後の生活資金の不安につけこみ、ありえないような好条件の「投資」を勧めて、詐欺を働く業者も存在します。いったん現金を渡してしまったり、送金をしたりしてしまったりした場合には返還を受けることが困難です。
そのため、一般人から見てもありえないような好条件の投資のパンフレットがあった場合、注意が必要です。
認知能力の低下がみられる場合には、医師や介護職などの専門職を交えた対策が必要です。また高齢者の方を狙った詐欺などは、年々巧妙化しているため、高齢者の方だけで対応することは困難です。
このような場合、法定後見制度や財産管理・任意後見契約を利用することで、ご両親の財産をご両親に代わって第三者が管理して守ることが可能です。
また法定後見制度を利用していれば悪質な業者との契約を取り消したり、支払いを止めて財産を流出させないことなどにより、被害を抑えることもできます。
帰省をきっかけとして、後見制度について考えてみるのはいかがでしょうか?