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コラム

四十九日法要の後で自宅を片付けていたら遺言を発見した!あなたならどうしますか?

2021年02月01日

今日は遺言についてのお話です。
 
AさんBさん夫妻には、CさんとDさんというお子さんがいらっしゃいました。
 
Aさんはすでに亡くなっていて、Bさんも2ヶ月前に亡くなりました。
 
四十九日の法要も終わりひと段落したので、CさんとDさんはBさんが暮らしていたご自宅の片づけをはじめました。
 
ある日Cさんは、Bさんの自宅を訪れ、片付けをしていました。
なにげなく箪笥の引き出しをあけたところ・・・
Bさんの字で「遺言書」と書かれた封筒が入っていました。

遺言書には封がされていて、Bさんの名前と印鑑が押されています。

 

みなさんがCさんの立場だったらどうしますか?
①気になったので、1人でこっそりハサミで封を開けて中身を確認した。
するとDさんにすべて相続してもらうという内容の遺言があったので、捨ててしまった。
 
②Dさんと2人でハサミで封を開けて中身を確認したところ、2人で分けるように、ということだったので、遺言は使わずに2人で手続きをした。
 
③裁判所で遺言を開封するための手続きをした。
 
 
いかがでしょうか?
まず①のように、遺言書を破棄したり偽造したりしてしまった人は、相続人となることができない、と法律で決められています。
結局、Cさんは相続人の地位を失い、何も相続することができません。
 
②の場合、直ちに相続人の地位を失うわけではありませんが、封のされた遺言は家庭裁判所で開封する必要があります。
(仮にこの「検認」をしなかった場合、5万円以下の過料を支払いを命じられる可能性もあります)
また、結果的にはCさんDさんで平等に分けるという内容だからよかったものの、もしそれがCさんに全て、もしくはDさんに全てという内容であったら、トラブルになりかねません。
 

そのため、亡くなった方が自分で書いた遺言を見つけたら、ご自身で判断せずにまずは弁護士にご相談ください。

 
 
また、遺言書に封がされている場合、ご自身で開封することなく、裁判所において開封をする必要があります。
 
ここで裁判所で開封した結果、遺言の内容がDさんのみに遺産を相続してもらうというものだった場合でも、相続人であるCさんには遺産の一部を取得する権利があります。
 
一般的に「遺留分」といわれるものです。この言葉自体は聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
詳しい内容については、次回以降のコラムでお話していきたいと思います。
 
 
無いと思っていた遺言書を見つけてしまった場合、冷静に対応できないという方がほとんどだと思います。
かといって、ご自分で判断をして行動してしまい、取り返しのつかない結果を招くことは避けなければなりません。
また、裁判所での遺言の確認を行うためには、必要書類をそろえる必要があります。
 
そのため、遺言書と思われる書類を見つけたら、まずは弁護士に相談されることをお勧めします。
 

当事務所では、遺言作成については2回目まで、遺産分割・後見については、初回1時間無料相談を実施しております。

 
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