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配偶者居住権ってなに?④

2020年10月31日

配偶者居住権は登記をすることができます。
しかし登記をしなくても遺言や遺産分割の結果、配偶者居住権を取得すれば、あとは特に何もしなくても権利自体は発生しています。
そうするとお金を払って登記をする必要があるの?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし実際には登記をしなければ、困ることもあるのです。
例えば、残された配偶者の方が配偶者居住権を、ほかの相続人の方が所有権を取得したとします。
この場合に、所有権を取得した方は、第三者にご自宅の所有権を売却することができます。
配偶者居住権を取得した配偶者の方が登記をしていれば、後からご自宅の所有権を取得した人が配偶者の方に対して配偶者居住権を主張できます。
つまり、購入した人は自宅から退去してください、ということは基本的にできません。
しかし仮に配偶者居住権の登記をしておらず、所有権を取得した人が、ご自宅に配偶者居住権が設定されていることを知らなかったときには、せっかく配偶者居住権を得たにもかかわらず、ご自宅から出ていかなければならなくなる可能性もあるのです。
※余談ですが、相続が発生しても登記はそのままにしている、という方もいらっしゃいます。
いざ売却をする時になって、登記が移転しておらず、慌てて登記をすることになったというお話や、その登記を巡って相続人間でトラブルが生じてしまったという相談もあります。
そのため、不動産に関する相続が発生したら、登記手続をする、ということで覚えておいていただけると幸いです。
このように思わぬトラブルに巻き込まれないためにも、相続が発生した時点から弁護士にご相談されることをお勧めします。
当事務所では、遺言作成については2回目まで、遺産分割・後見については、初回1時間無料相談を実施しております。
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