Column

8050問題、ご存じですか??

2020年01月14日

 一般的に、「50代のお子さんの生活を、80代のご両親が面倒を見ている、支えている事態」を指します。
 様々なご事情があるので、一概に問題と決めつけてしまうことは良くないと思ってはいるのですが、業務を行う中で8050問題に関連して、緊急対応が必要という場面にも遭遇したことが何度もあります。
 今回はそのあたりを紹介いたします。
 例えば、80代のご両親が、50代のお子さんの面倒を見ている家庭があったとします。
 お子さんは精神的な疾患をもっている可能性もあり、就業をしておらず、社会との関わりも長年ありません(必要なことは、ご両親が代わって対応してきました)。
 そのため、お子さんは行政による支援制度にもつながっていない、という状態です。
 そのご両親のうち、お父さんが亡くなられ、お母さんも認知症になったり、入院手続が必要になってしまった場合を考えてみたいと思います。
 まず、お子さんがご自身でお母さんの入院手続の対応をすることになります。 またお母さんの介護について、「キーパーソン」としての対応を求められることになります。
 しかし、社会との関わりが長年ない場合には、対応すること自体、困難です。また行政が支援をするにしても、まず行政とつながること自体にも時間がかかります。
 結果、親が適切な介護や医療を受けられない可能性もありますし、お子さんの方も適切な支援が受けられない、という結果になる恐れがあります。
 このような事態を避けるためにも、できる限り早期に「つながり」を作っておくことが、大切なのではないでしょうか?
 ただ、最初からこのことを相談に区役所などに行くのは、ハードルが高いと感じられる方もいらっしゃいます。
 その場合、お近くの地域ケアプラザ(包括支援センター)に、ご自身の介護のことも踏まえて相談に行くことも考えられます。また、ヘルパーさん、ケアマネージャーさんを通じて、地域ケアプラザに相談するといった手段もあります。
 また、ご自身が認知症になったり、亡くなった場合に備えて、後見・相続について、弁護士に相談しておくことも有効です。
 法律事務所をご自身で探して相談に行くのは相当ハードルが高いと思います。ですが、当事務所には、ヘルパーさんや介護事業所・ケアプラザの方が、弁護士への相談を勧めた結果、後見や相続に関するご相談に来られる方も多くいらっしゃいます
 そのため、介護事業に携わる方はご利用者の方に気になることがある場合、ご利用者にご相談を勧めてみるのもいかがでしょうか?
当事務所では、遺言作成については2回目まで、遺産分割・後見については、初回1時間無料相談を実施しております。
お問い合わせは、こちらから。