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子どもがいない夫婦の相続 ―将来を穏やかに迎えるための遺言と任意後見という備え

2026年02月18日

「私達のどちらかが先に亡くなったら、財産はどうなるのだろう。」

子どもがいないご夫婦の場合、ふとそんなことを考える瞬間があるかもしれません。

・自宅にはこのまま住み続けられるのか。
・預貯金の手続きはすぐにできるのか。
・そもそも自分が全部受け取れるのか。

あなたは配偶者の兄弟姉妹の現状をどの程度知っていますか?

子どもがいない場合、法律上の相続人は、配偶者と亡くなった方の兄弟姉妹になります。

つまり配偶者だけで完結する相続ではない可能性がある、ということです。

多くの方は「配偶者の兄弟姉妹との仲は悪くないから大丈夫だと思う」と考えられるのではないでしょうか?

しかし実際に問題になるのは、「関係性」よりも「手続きがスムーズにできるかどうか」です。

例えば次のようなことが考えられます

・兄弟姉妹に認知症の方がいて、話し合うだけの判断能力がない場合。
・長年連絡が取れず、行方が分からない場合。
・海外在住で実質的に協議ができない場合。
・亡くなっていて、甥姪がどこにいるのか分からない場合。

手続が

相続手続では、原則として相続人全員の合意が必要です。

もし判断能力がない方がいれば、家庭裁判所で成年後見人を選任する手続が必要になることがあります。
行方不明であれば、不在者財産管理人の選任が必要になることもあります。また甥・姪を探し、連絡をした上で話し合いをする必要があります。

いずれも時間と労力がかかり、思った以上に手間や費用がかかってしまいます。
配偶者を失った悲しみの中で、このような手続きをしなくてはいけないのは負担が大きいものです。

このような苦労を配偶者にさせないために

しかし、これらの多くは事前の備えによって回避できる可能性があります。

その中心となるのが「遺言書」です。

たとえば、「すべての財産を配偶者に相続させる」という公正証書遺言があれば、遺産分割協議は不要になります。
他の相続人が認知症であっても、行方が分からなくても手続は進めることができます。

子どもがいないご夫婦にとっては遺言は特別なものではありません。
むしろ、ごく自然な備えの一つ、必須なものと言っても過言ではありません。

もう一つ大切なのが「任意後見契約」です。

将来、どちらかが認知症などで判断能力を失った場合に備え、あらかじめ信頼できる人を後見人として指定しておく契約です。
法定後見とは異なり、「誰に」「どこまで任せるか」を事前に決められる点が特徴です。

子どもがいないご夫婦では、同じような時期に体調を崩してしまったり、どちらかが先に亡くなってしまった場合に場合に、頼りになる人がいないということも考えられます。
そのため、先を見据えた設計が安心につながります。

トラブルが
私たちの事務所に来られる方が全員トラブルの渦中にいるわけではありません。

「まだ何も起きていないけれど、一度整理しておきたい。」
「元気なうちに選択肢を知っておきたい。」

そのようなご相談も多くいただきます。

相続や後見の準備は、問題が起きてからの対処ではなく、将来を穏やかに迎えるための設計です。
今のうちに少し整えておくだけで、日々の安心感は大きく変わります。

当事務所では、相続・遺言・任意後見について90分の無料法律相談を実施しています。

「まだ決めていないけれど、少し話を聞いてみたい。」
その段階で、まったく問題ありません。
ご夫婦のこれからを、より安心できるものにするために一度、選択肢を整理する時間を持ってみてはいかがでしょうか。
ちょっと話を聞いてみたい、というスタンスで気軽にご利用ください!

私たちは、紛争を解決するだけでなく、紛争を予防することも重要な使命と考えています。
相続・遺言・後見に関するご相談は90分無料です。お気軽にご相談ください!

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