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法定相続分を超える請求を受けたが、調停で公平な遺産分割を実現した事例

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法定相続分を超える請求を受けたが、調停で公平な遺産分割を実現した事例

被相続人の子
依頼者のきょうだい
特別受益の主張を退けた

相談前の状況

ご依頼者の親が亡くなり、他の相続人と遺産分割協議を進めていました。
しかし、他の相続人が弁護士を代理人として選任し、「法定相続分とは異なる割合での分割」を主張してきました。

ご依頼者としては、根拠のない主張が認められてしまうのではないかと不安を感じ、当事務所にご相談いただきました。


当事務所の対応と解決までの流れ

当事務所にて確認したところ、他の相続人の主張を裏付ける客観的な資料や証拠は一切存在しませんでした。
そのため、話し合いではなく、家庭裁判所での遺産分割調停手続を利用する方針としました。

調停の場では、

  • 相手方に特別受益を裏付ける資料がないこと
  • 法定相続分を超える分割は不当であること
    を明確に主張しました。

結果として、裁判所も特別受益の存在を否定したうえで、法定相続分どおりの解決案を提示。
当事者間で合意が成立し、ご依頼者の希望どおりの形で遺産分割が完了しました。


💬 解決のポイント

遺産分割の場面では、「感情の対立」が大きな障害となることがあります。
仲が良かったはずの兄弟姉妹でも、相続をきっかけに関係が悪化してしまうことは珍しくありません。

そのような場合には、第三者である調停委員を介した「遺産分割調停」を利用することで、冷静かつ公平な話し合いを行うことができます。

今回のケースでも、早期かつ納得のいく解決につながりました。


💡弁護士からのコメント

相続問題では、「特別受益」や「寄与分」を理由に法定相続分と異なる主張がなされることがあります。
しかし、それらが認められるためには、客観的な証拠や明確な裏付けが必要です。

根拠のない主張に不安を感じたら、早めに専門家へご相談ください。
法的な手続を通じて、冷静に整理し、納得できる形での解決を目指すことが大切です。