Column

親に遺言作成をお願いしたい時の進め方②

2025年10月08日

前回、親に対して遺言作成をお願いする難しさについて、架空の法律相談を通じて見ていただきました。
今回は、どのようなアプローチが効果的か見ていきましょう。

第三者を交えた相談の提案

弁護士:効果的なのは、「一度、家族みんなで弁護士に相談してみない?」と提案することです。
弁護士といった第三者の専門家が入ることで、客観的な視点からお話しできますし、問題となった事例を聞くことで、お父様も冷静に考えやすくなります。

相談者:確かに、家族だけだと感情的になりがちですからね。

弁護士:当事務所では「相続リスク診断」という、サービスも提供しています。これは相続トラブルを防ぐための事前診断で、「問題が起きてから」ではなく「問題が起きる前に」対策を考えるものです。

相談者:それなら父も参加しやすそうです。

具体的な説明のポイント

弁護士:その上で、お父様に説明する際は、遺言書がないとどのような問題が起こりうるか、具体的に説明することも大切です。

相談者:どのような問題でしょうか?

弁護士:例えば、遺産分割協議で兄弟の話し合いがまとまらない場合、最終的に家庭裁判所での調停や審判などで決着をつけることになります。
場合によっては、それとは別の裁判に移行してしまうことがあります。例えば使途不明金の問題や、遺産に含まれるかどうか争いがある財産がある場合などですね。

相談者:そんなことになる場合もあるのですね。

弁護士:はい。そうなってしまうと時間もお金もかかりますし、何より家族関係が悪化してしまいます。

相談者:そうなったら父も悲しむでしょうね。

弁護士:そして不動産のように分けにくい財産がある場合、売却して現金で分けることになる可能性もあります。これも話し合いがまとまらなければ、「競売」になってしまう可能性もあります。

相談者:それは避けたいです。

専門家のサポートの重要性

弁護士:遺言書作成には、法的な要件だけでなく、遺言者の意思を問題なく実現できるように作成する必要があります。

相談者:やはり専門家に相談した方がいいんですね。

弁護士:そうです。当事務所では、お父様のお気持ちを大切にしながら、ご家族が納得できる遺言書作成をサポートしています。
まずは「相続リスク診断」で、現在の状況でどのようなリスクがあるかを確認し、その上で最適な対策を提案させていただきます。

相談者:分かりました。まずは父に「家族みんなで一度相談してみない?」と提案してみます。

まとめ

今回は親に遺言作成をお願いする際の効果的なアプローチ方法をご紹介しました。
感情的な配慮と専門家のサポートを組み合わせることで、親御さんにも納得していただける遺言作成が可能になります。

当事務所の「相続リスク診断」では、ご家族の状況を詳しく分析し、それぞれのお気持ちに配慮した最適な対策を提案します。
遺言作成のお願いでお悩みの方も、まずはご相談ください。早めの準備が家族の平和を守ります。

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